基板屋さんにアクリルのレーザーカット加工を頼んだ
基板屋さんだと思っていた Elecrow はいろいろやってました
https://www.elecrow.com/services.html
3Dプリンタでの造形から、ミリングマシンでの削り出し、Moldingってあるから注型もやってるのかな?
30cm×30cmまでのアクリルのレーザーカットはDXFのデータをアップすれば定額(見積もり不要)で作ってくれます
https://www.elecrow.com/5pcs-acrylic-laser-cutting-service.html
しかもお安い
例えば、10cm×10cm×t3mm が5枚で $5.8
最大サイズの 30cm×30m×t10mm だと5枚で $126。
Arduino UNO の座布団を注文してみます
アクリルは硬くてタッピングネジは入りにくく、かといってネジ孔を大きくするとネジバカになるので、基板を固定する孔は星形にしました。ネジはナベ頭タッピング Pタイプ 2.6×8 を使います。
材料のサイズで価格が決まるので、150mm×100mm のサイズに割り付けた絵を描いたPDFと、
外形線だけにしたDXFをzip圧縮してアップロードして t 3mm と t 8mm を注文しました。
上のほうのリング状の部品は、Arduino と 座布団の間に挟むスペーサーです。こんな細かいパーツたくさん作りこんで嫌がられそうですね。
届きました
2面取り×5枚の t 3mm と t 8mm の2種類なので合計20枚。
なかなか重厚感あっていい感じです。
断面は細かく波打ってますが、レーザーで溶けた跡なので手を切るようなエッジではありません。
t 3mmの薄い方は天板にしてみました。天蓋付きのベッドみたいな高級感。
アクリルいいですね
同じものが5枚分届くのですが、そんなに要らない場面のほうが多いのですが。
基板のケースとか作ってみたいのですが、余ったアクリルがジャンクになりそう。
送料が $15 とかかかりますので、基板を頼むときに一緒に頼むことにします。
サイズが 30cmを超える物も、メールで見積もりを依頼すれば返事がきます。国内のサービスに頼んだ時の2割(8割引)ぐらいの価格でした。
レーザーカットはレーザーの太さ(約 0.2mm)の分だけ削れるので、外形寸法は 0.2mm 小さく、孔などの内径は 0.2mm 大きくなる傾向になるようです。
ネジの孔径など、精度が求められるところは要注意です。
お手軽な座布団欲しい方はこちらが良いかと思います。
www.switch-science.com
ホルダー小僧、営業中。
これといって工作ネタがないので、毎度のホルダー紹介。
マグマグホルダー
ご近所の1歳児ちゃん、マグマグ(幼児用の飲み口がいろんなタイプに交換できるカップらしい)を放り投げて部屋中水浸しと聞いて、ペットショップのケージに掛けてある給水器をイメージして作りました。
ガーデニング用のラティスをフェンス替わりにしていたので、ここに取り付けました。ホルダーの素材は柔らかいTPUなのでぶつかっても安心!
取り付けるとこんな感じ
あっさりホルダーごともぎ取られました。ホールド性を高めてがっちり作ると給水や洗浄で着脱するとき面倒になってしまうので悩ましいところ。ホルダーにセットしたまま飲んでほしかったのですが設置した位置も高すぎたようです。
温湿度計(屋外用ワイヤレスセンサー付き)のホルダー
外出する前に、外の気温や湿度がみたいなー TWELITE で作れそうだけど部品代かかりそうだなーと思っていたら、良さそうな製品がありました。
ホルダーのモデリングはこんな感じ。
造形。フックがちょっと中央に寄りすぎだけど作り置きのフックを使いまわしなので。
単3電池3本で動くのですが、DCアダプターで給電するとバックライトが常時点灯になります。ホルダーにも給電用の穴をあけておきます。
左がワイヤレスセンサーの気温と湿度で、右側が室内(このディスプレー内のセンサー)の温湿度です。それぞれ、最高最低が記録されていますが、これは午前0時にリセットされます。なので0時直後は最高も最低も現在も全部同じ値になってしまう。過去24時間の最高最低だと良かったです。日付が 日・月・年 なのも日本人にはちょっと慣れないですね。
この液晶、下から見上げるとまったく見えず、下15度から見上げるだけでこんな感じです。なので、背面のスタンドで写真立てのように立てる場合はかなり低い場所に置かないと読めません。ホルダーで水平に向けることでだいぶ見やすくなりました。上から見下ろす場合は30度、左右は45度ぐらいまでなら表示が読めます。
こちらが屋外のワイヤレスセンサー。タバコの箱ぐらいの大きさです。単4電池2本で、いつまで動くのでしょうか。まだわかりません。
[2018.10.27 追記] アルカリで3ヶ月でした。
[2019.09.24 追記] 2回目の交換、11ヶ月でした。前回の電池は不良品だったのかな?
裏の電池蓋をあけると、スライドスイッチを動かすことで3チャンネルを設定できます。しかしアマゾンだと子機のみの販売が今のところないです。親機と子機はペアリングされているわけではなさそうなので、3セット買って各部屋に親機を置き、3つの子機を共有で受信するなんてこともできるかもしれません。
ついでに子機を開けてみました。意外とシンプル。
子機もホルダーを作ってベランダ外壁に両面テープで貼り付けました。手が届かないぐらい高いところに付けたのですが、台風で雨が吹き付けると濡れていました。水が溜まらないように底は開けてありますが、台風前は外しておいたほうが良さそうです。
Echo Dot ホルダー
プライムデーでエコードット購入しました。ホルダーは市販品もThingiverseにもたくさんありますが、ここは作らねば。
Echo Dot はスピーカーが底面にあり底面外周に放音の穴があいているので、そこをなるべく塞がないようにモデリングしました。
ホルダー取り付け。木ネジ3本でガッチリ固定。
Echo Dot 取り付け。音量のボタンが逆になるのが違和感だったので、ケーブルが上にくるよう配置しました。音質は本体のサイズの割には良いのではないでしょうか。
まとめ
3Dプリンター購入から5ヶ月経過。使用したフィラメント約5kg、故障もなく絶賛稼働中!
アジャスターを着脱する10秒が面倒でスプールホルダーにベアリングを付けた
3Dプリンタの射出不良対策でスプールアジャスタを作りました
こちらの記事で書きました、
macrochelys99.hatenablog.jp
しかし微妙に面倒くさい
フィラメントの着脱が面倒になりました。シャフトのナットを外してスプールを通したらアジャスターを差し込んでシャフトのナットを締める。従来なら2秒で済んだところがアジャスター使用により10秒ほど作業時間が延びます。スプールによって孔径が違うのでアジャスターも何種類か用意しなければなりません。たまにナットを棚の隙間に落として拾うために潜り込んだりとか。
ベアリングでスプールの抵抗を減らそう
掛けるだけで済むようにするためにアジャスターを使うのをあきらめ、中心がズレるのは仕方ないのでベアリングでスプールの回転負荷を減らすことにします。
構想
外側の点線の円がスプールの孔サイズでこの範囲内にシャフトとベアリングを納めます。内側の大きな円がスプールホルダーのシャフト。小さな2つの円はベアリングです。
モデリング
造形
ベアリングを入れる部分のサポートを剥がすのが大変でした。
ベアリングと平行ピン
今回はじめて モノタロウ で購入しました。品種が豊富すぎて部品の知識がないと選ぶのに悩みます。
アンギュラベアリングって何? 平行ピンのB種って何? はめあい公差の h7 ってどんな感じ? いい勉強の機会になりました。
完成
このあと平行ピンの両端をグルーガンで固定します。接着剤だと失敗したとき再利用できないので。
取り付け
スプール装着
スプールを回してみる
ハンドスピナーの性能比較するときみたいに、何回転するか数えて性能を比べてみます。
手で強めに回して止まるまでの回転数を数えます。フィラメントが半分残った PxMalion のスプールを使用。
* シャフトそのまま(初期状態)3回転
* アジャスター使用 6回転!
* ベアリング使用 3回転!! あれれ??
スプールによってシャフトとの接触位置が違った
ほぼ全面で接するスプール
偏ってるスプール
両端だけ接しているスプール
両端しか接していないのでベアリングは浮いており機能していませんでした。
再設計
スプール断面の略図を描いて、ベアリング位置を決めます。種類によってスプールの幅も異なり、薄いものはブレるのでベアリングの数を増やして対応します。
ベアリング 4個 → 12個に増量
装着。ちょっと見た目がキモチワルイですね.....
回転数を計測
10~12回転ぐらいしてくれるようになりました。
めでたし、めでたし。
TPUフィラメントでの射出不良と対策
TPUフィラメントでの射出不良が頻発しました
ノズルが詰まった時みたいに、出てこなくなっちゃうのですが
フィラメントを引き抜いてみると、エクストルーダのギヤにフィラメントが巻き付いていました。
ここ↑
対策
スプールの孔径とスプールホルダーのシャフト径が大きく異なるため、中心がだいぶズレていたのですが
こんな感じのアジャスターを作って
中心を合わせたところ射出不良はなくなり
造形時間15時間の物もトラブルなく完成しました、
原因
エクストルーダーが原因で射出不良になるといえば、PETGフィラメントを使うときもよく発生します。
PETGは硬くて表面ツルツルなので、エクストルーダのギヤが噛まず滑ってしまい送れなくなるのですが、TPUは柔らかくてギヤに噛みすぎて巻きつくようでした。
エクストルーダが引き込みを始めると、やわらかいTPUフィラメントは弦のように張っていきます。ある程度張りが強くなるとスプールがガクンと回る。スプールが回らず踏ん張ってしまうとエクストルーダにフィラメントが詰まるようでした。
スプールに残ったフィラメントが多いうちは重いので、軸ズレによる回転負荷を解消することで解決できました。
おまけ
今回 TPU で15時間もかけて作ったのはテーブル用ブーツです。床の傷防止とか引きずった時の音を緩和するやつですね。しばらく使ってみて耐久性が十分そうなら椅子用も作ってみます。粘着テープでフェルトを貼るタイプの物とか靴下みたいな物もありますが、すぐ外れてしまいますので。
4個まとめて作りましたが、糸引きが多く外壁がガタガタになってしまいました。1個ずつ造形すれば仕上がりは綺麗になりそうです。
イラレで特定の破線パターンだけ選択するスクリプト
[2018.06.08 追記]
ここに書いてあることはスクリプトを使わなくても、パスを1本選択してから選択
→共通
→塗りと線
でほぼ同じことが実現できます。
以前、Adobe Illustrator で破線だけ選択するスクリプトの記事を書きました。
機械系の図面では、
* 外形線は太く (0.5mm)
* 隠れ線は破線で細く (0.25mm)
* 中心線は一点鎖線で細く (0.25mm)
* 想像線は二点鎖線で細く (0.25mm)
というようなルールがあったりするのですが、DXFからイラレにインポートするとそんなルールおかまいなしで取り込まれますので、破線だけセレクトして太さや色を設定しようという内容でした。
「全ての破線を選択」を「指定したパターンの破線だけ選択」するようにスクリプトを書き換える
とりあえず完成したものを動かしてみます。
破線を1本選択して。
スクリプトを実行します。4220本のパスから3313本選択するのに1分20秒ほどかかりました。CPU は Xeon E5-1660 3.0GHz なのでそこそこ良いPCなのですが、激遅です。
選択状態になるので、色を変えるなりレイヤーを分けるなり自由にできます。
次は、二点鎖線を1本、選択します。
スクリプトを実行します。4220本のパスから 147本を選択するのは 3秒ほどでした。
色をつけると、正接エッジの二点鎖線だけ選択できたことがわかります。
スクリプト
#target "illustrator" (function(){ function selectDash(dashprop, obj){ for(var i=0; i<obj.length; i++){ if (obj[i].locked || obj[i].hidden) continue; switch(obj[i].typename){ case "GroupItem": selectDash(dashprop, obj[i].pageItems); break; case "PathItem": if(dashprop.toString() == obj[i].strokeDashes.toString()){ obj[i].selected = true; } break; } } } try { if (app.documents.length > 0 ) { var doc = app.activeDocument; /* 選択したパスが以下の条件に当てはまる場合はエラーを表示して終了 ・パスを選択してない、または2本以上選択している。 ・選択したパスが破線でない ・選択した要素がパスでない */ if(doc.selection.length !== 1 || doc.selection[0].strokeDashes.length === 0 || doc.selection[0].typename != "PathItem") { alert("破線のパスを1本だけ選択してください"); return; } /* メニューからスクリプト選択時、間違えて違うものを実行してしまうことがあるので念のため確認 */ if(confirm("選択中の破線パスと同じ破線を選択状態にするスクリプト。\n非表示やロック設定されたレイヤーやオブジェクトは無視します。\n\n続行しますか?") == false) return; var dashprop = doc.selection[0].strokeDashes; /* レイヤーごとに処理したほうが速いらしい(?) */ for(var lay=0; lay < doc.layers.length; lay++){ if(doc.layers[lay].visible && doc.layers[lay].locked===false){ selectDash(dashprop, doc.layers[lay].pageItems); } } alert("パスを選択しました : " + doc.selection.length + "/" + doc.pathItems.length); } else { throw new Error('ドキュメントが開かれていません。'); } } catch(e) { alert( e.message, "スクリプト警告", true); } })()
解説するほどでもないよね
二点鎖線の選択はすぐ終わるところをみると比較よりもセレクトに時間がかかり、obj[i].selected = true;
でパス1本拾うのに 20ms ほどかかっているようです。だから、多くの要素の中から少数のパスを拾うのには良さそうです。
レイヤーの非表示プロパティは visible
ですが、レイヤーの下にある各図形要素の非表示プロパティは hidden
なんですね。
TPUフィラメントで3Dプリンタの可能性が広がる
TPUフィラメントを試してみようと思います
今回購入したTPUフィラメントはこちら。
TPU(熱可塑性ポリウレタン)とは
3Dプリンタの材料は PLA と ABS が一般的ですが、TPU はゴムみたいな柔らかい素材です。とはいっても、輪ゴムのようにびよーんと伸びるわけではなく、ゴムホースとか便所サンダルのような感じです。手触りはABSに近いです。フィラメントの状態では、軽く湯通しした歯ごたえ抜群のマロニーみたいな感じ。
TPUの性質をいろんなサイトで調べると、
* 丈夫で弾力があり低価格。
* 吸湿しやすいので湿気に注意。吸湿したまま造形に使うと不良の原因になる。(ABS や PLA も同じですが)
* 熱に弱い(3Dプリンターの材料になるぐらいだから当然ですね)
* 薬品に弱い(ケトン・アセトンなど)
* ポリエステル系とポリエーテル系がある。(3Dプリンタのフィラメントにはどちらが使われているか書かれてないので不明。)
* ポリエーテル系は、耐菌性・耐加水分解性に優れ、医療器具などに使われる。耐熱温度 70℃
* ポリエステル系は、高温多湿の環境で微生物がわくと分解されてボロボロと崩れてくる。耐熱温度 100℃
スマホのケースとして使われているぐらいだからあまり気にすることもないかなーって(希望的観測)。
さっそくテスト印刷
さんざん糸くずを増産しましたが、やっと形になるパラメータにたどり着きました。
効果があったのは
* ノズル温度 230℃
* 印刷速度 15mm/s
その他のパラメータはPLAと同じで良さそうです。
柔軟性の確認
これを
ぎゅっ
Infill 20% の1辺 20mm のキューブですが、ハードグミぐらいの硬さです。
何か作ろう
うちの掃除機は隙間ノズルを操作部の裏に引っかけて吊るすタイプです。
出典:パナソニックの取扱説明書 P4
しかし、この吊り下げ式、だんだんゆるくなって知らない間に脱落。ノズルを部屋中探しまわることが増えてきました。
なので、この隙間ノズルをがっちり取り付けられるホルダーを作ろうと思います。
掃除機の取付部の外形を採寸してモデリングします。
スロットに台形を組み合わせてRをつけたような微妙な形状なので正確に再現するのは難しそうです。なのでそれっぽく適当に。
隙間ノズルを採寸してモデリングします。
シェルをかけます。方向
は「両方」に設定し、内側
を修正することによって嵌めあい調整、外側
を修正することによって外形寸法を調整できます。今回は内側はゼロ、外側を2mmに設定します。面/ボディ
は上面と下面を両方選択すれば、コップ型ではなく底も貫通した筒型になります。
同様に隙間ノズルもシェルをかけます。隙間ノズルはちょっと硬めに勘合させるため、内側 0.3mm 外側 2mm に設定しました。
2つのパーツを連結します
掃除機側に突起があるので、孔をあけてよけます。(本来、隙間ノズルを保持するための突起ですが、ホルダーの脱落を防止するフックとして使います。)
なんとなく三角リブを立ててみたり
仕上げにエッジをつけて完成です。
印刷速度が激遅の 15mm/s なので レイヤー厚 0.3mm でも完成まで6時間ぐらいかかりました。
掃除機に取り付け。かなりキツかったのですが、5分ぐらいかけてジワジワ動かしなんとか付きました。
隙間ノズル取り付け
どうですか
黙って置いておいたら誰も気付かないであろうこの完成度(自画自賛)
このフィット感もTPUの弾力があるからこそ。ABS や PLA では無理でしょう。
まとめ
タイトルで「3Dプリンタの可能性が広がる」とか煽っておきながら、相変わらずのホルダーだった。
おまけ(ホルダー職人 5月編)
材料は TPU ではなく PLA です。
こういうの、メーカーで発売してくれるといいと思うのです。(マグライトはあるよね)
上に向けておくとライトのレンズにホコリが積もるのでカバーを付けました。下側の受け皿も中央がライトの太さに合わせて凹んでいるので収まりは良好です。
このパステル調の色合い、気に入りました。
これからの季節、お世話になります。