ステッピングモーターのしくみ
ステッピングモーターがどのように動いているか訊かれたので、解説を試みます。
ステッピングモーターとは
軸の回転角度を制御できるモーターです。身近(?)な例ですと3Dプリンタに使われていますね。軸にスクリューシャフトやプーリーを接続して位置制御に使われる事が多いです。
ステッピングモーターでぬいぐるみ回して遊んでた時の記事
macrochelys99.hatenablog.jp
構造
中央に回転する永久磁石があり、その周りを2系統のコイル(電磁石)が囲んでいます。
図の赤線で示した端子①-③の系統と、青線で示した②-④の系統です。
ここでは説明のため、コイルに時計回りの電流を流したらN極、反時計回りに電流を流したらS極になると仮定します。
端子の①を HIGH、③を LOW にすると、コイルは1個おきにN極とS極に励磁されます。
①を LOW、③を HIGH にすると、各コイルの極性は逆になります。
もう1系統のコイルも、②ピンと④ピンの HIGH/LOW により同様に励磁できます。
中央の永久磁石とコイルの磁力により、反発や吸引により永久磁石にトルクが発生します。
1相励磁(フルステップ)
コイルの半分は休止状態です。
2相励磁(フルステップ)
全てのコイルに電流を流しています。消費電流は1相励磁の2倍になります。トルクも多少アップします。
1-2相励磁(ハーフステップ)
1相励磁と2相励磁を交互に挟みます。1ステップあたりの回転角は半分になるので、ハーフステップとも呼ばれます。
脱調
速く回しすぎたり負荷が大きすぎると、永久磁石が電磁石の切り替えに付いてこれなくなります。これを脱調といいます。
「ゴッ、、ゴッ、、ゴッ、、」という音と共にモーターの軸がプルプルしていたら脱調です。
うちの3Dプリンタもエクストルーダーが時々脱調します。設定を変えたりノズルのクリーニングをしてから造形やりなおしです。🥺