3Dプリントした造形物にビットインサートの熱溶着を試す
3Dプリンタで作ったパーツをネジで固定したい
今回は知人が親子でダンボールキッチンを作っていたので、ガスコンロをもうちょっとかっこよくできるかも?と、ツマミとゴトクを贈呈しました。
こちらは完成時。テーブルの高さ 40cm、幅60cmぐらい。
3Dプリントしたパーツの組立てでネジを使う場面は、大抵はネジボスを立ててそこにタップタイトのネジで固定でしょうか。今回は強度に不安があったのでビットインサートの熱溶着を試してみました。
モデリング
ツマミ
上から順に、ツマミ、台座、留め具です。台座を段ボールにボンドで貼って、ツマミを取り付けたら裏から留め具をネジで固定。ツマミはちゃんと90度回って止まる予定。
ゴトク
黄色がゴトクで赤が留め具です。
ボンドや両面テープでの接着だけだとすぐ剥がれてしまいそうな気がしたので、段ボールに穴をあけて裏から留め具でも固定します。
ビットインサートの熱溶着
3Dプリントしたものをタップタイトネジで固定しても、すぐに割れて外れてしまいそうな気がします。そこで、ビットインサートを熱溶着してコネジで固定します。
今回使ったビットインサートはこちら。
国産 黄銅 ビットインサート フランジ型 M3xD1=4.5xL2=5.0 60ヶ入 HFB-3001
- 出版社/メーカー: ウィルコ
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Φ4.5mm の下穴をあけておき(ビットインサートの径より少し小さい)
ビットインサートをあてがって
300℃のハンダゴテでぐぐっと押し込む。熱せられたビットインサートがプラを溶かしながら埋まっていく。
3Dプリントの素材は PLA なので、300℃では温度が高すぎたようです。
白光FX600 なら下は200℃まで下げられるので、めいっぱい下げると良いかもしれません。
うまく付いたように見えましたが
裏から見るとはみ出ちゃってる!しかも溶けたPLAのくずが中に入り込んでしまいネジが入りにくい。
裏から留め具を付けるとこんな感じです。
ツマミもゴトクと同様にビットインサートを熱溶着してボンドと留め具で取り付けます。
牛乳パックを積み上げて骨組みを作り、段ボールで壁をつくり、その上に壁紙のようなシートを貼っているそうです。流し台も内側にアルミテープを貼ってピカピカ。廃材で作った割にオシャレに仕上がっています。
まとめ
3Dプリンタで作った物をネジで組み立てるのは、タップタイトネジでは強度や割れの心配があったが、インサートナットの使用で使い勝手は良くなる。
インサートナットの内側にハンダが付くとネジが入らなくなるので、コテ先は未使用品が良い。コテ購入時に付属していた円錐形のコテ先が未使用のまま残っていたので今回はそれを使用。
インサートナットを差し込む方向がネジとは逆方向からだと、インサートナットの中に溶けたプラのくずが入り込んでしまいネジが入りにくくなってしまった。インサートナットはネジと同じ方向から差し込むのが良さそう。
ツマミ側はネジと同じ方向からインサートナットを入れたのでネジの入りはスムーズで問題なかった。
プラの素材がPLAだったので、ハンダゴテの温度が300℃は高すぎた。すぼっと軽く入ってしまい、やや傾いてしまっている。
ツマミを回しきったときのクリック感が欲しくなる。
お子様にも気にいってもらえたようで何よりです。