スクラッチ&スクラップ

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高感度降雨センサー(構想編)

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Amazonでも安い電子回路モジュールがいろいろ売られていますが、買ったまま使ってない物の一つ。雨センサー。


2本のパターンの上をブリッジするように雨滴が落ちると抵抗値の変化で降雨を検出、というのは簡単に理解できます。買ってから試しに水滴を落としてみて、出力電圧が変化するのを見て納得してそれっきりでした。

この商品レビューで気になる記述がありました。要約すると、

  • 降雨と結露の区別が付かず、雨が止んでも検知基板が濡れていれば自然乾燥するまで信号が出続ける

  • もっとパターンのピッチが狭いセンサーの物は、近くで雨が降るとその霧のようなものが風に運ばれて、それでも警報が鳴る(降る前に検知できる)ので便利。

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雨センサーといえば洗濯物用に作る人が多いと思いますが、この 5cm×4cm の小さなセンサー領域に大粒の雨滴が落ちる頃には洗濯物は絶望的な状況なわけで、もっと早期の検出が期待されます。そのためには、もっと大きなセンサー(基板)とパターンの細密化をすれば良いということになります。雨が上がったのなら早めにセンサーには復帰してほしいですし、結露による誤検出も防ぎたいので基板A面B面で水滴検出パターンとヒーター用パターンで使い分けます。

回路

部品はコネクタ1つだけ
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パターンがあるのに何も部品が接続されていないとエラーが出るので、でテストパット(J2, J3)を置いています。コンパレータは購入した雨センサーの基板を使います。

基板

サイズは、お安く作れる最大の 10cm×10cmにします。

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A面はヒーター。幅0.25mm のパターンを 9.6m引きまわしています。20Ωの抵抗を持つ計算になります。定電流で 250mA ぐらい流しておけば、1W強のヒーターとして使えるはずです。基板温度がわずかに気温より上がってくれれば良いのでこれでやってみます。

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B面は雨検出用の櫛型電極。こちらも幅 0.25mm のパターンを 25mil (0.635mm) ピッチで 125本配置しています。やりすぎですね。たぶん早々に汚れでショートするか、腐食で断線すると思われますが、かまわず進めます。0.2mm のレジスト抜きをして、ハンダレベラーしてもらいます。

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KiCad には基板を 3D 表示する機能があります。対応している部品を使っていると、部品も載った状態で 3D表示できるようです。これを IGES とかの 3Dデータで出力できれば 3D CAD でケースを設計するときにとても便利なのですが、できないようですね。回路CADの Eagle が Fusion360 と連携するとかしないとかって話がありましたが、あれはどうなったのでしょうか。

とりあえず基板発注

FusionPCBの $7.9 コースだと、板厚 1.6mm で変更できません。厚いとヒーターの効きが悪そうなので、0.8mm にします。なので送料別の $4.9 コース。送料込$7.9 コースで使ったシンガポールポストはものすごく遅くて 15~30日とか書いてあるので今回は DHL を指定。送料約 $20 だけど3日で届くそうです。なにこの差。

ガーバー拡張子の疑問

  • 基板外形は GKO / GML ⇒ Gerber Keep Out layer / Gerber Milling Layer
  • A面パターンは GTL ⇒ Gerber Top Layer
  • A面レジスト抜きは GTS ⇒ Gerber Top Soldermask
  • A面印刷は GTO ⇒ Gerber Top Overlay
  • B面は Top が Bottom に変わって GBL, GBS, GBO など

なんでドリルが TXT なの? drl のままでいいのに。